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レクリエイターズ ネイキッド

4 april

4月12日

6/そのまま階下におり、混乱したまま普段の思考ルーチンで、冷蔵庫を開けてお茶を飲む。
肩で息をつく颯太。

汗を拭う。

今見た物がまだ信じられない。 手には切り傷が。

さっきの衝撃で怪我したらしい。

階下の居間には家計簿をつける母親。颯太と目が合う。

颯太は言うか言うまいか迷い、母親を見る。母親、心配そうに。
母親「何をやってたの? 夜なんだから、静かにしなさい」
颯太「あ、うん、あの……その……」言おうか言うまいかの逡巡。ちらちらと二階を見やる。

母親、あまり意に介していない様に。
母親「どうしたの。何かあればお母さん、相談にのるけど。らくがきばっかりしてないで、勉強にも腰入れなさいよ?」
颯太「うん……あー……わかったよ」と呟きながら再び二階へと戻る。


7/今見た物は何かの間違いだ、と思い直しながら部屋に戻る。

ごとんごとんと中で何かが動く音がする。

颯太、少し逡巡するが、覚悟を決め深呼吸をして部屋のドアを開ける。


8/セレジアはやはり部屋にいる。

セレジアは部屋の中央で警戒しつつ、中腰でソードリベリオンを構えていたがはっとして彼に眼を合わせる。再びの思考混乱。刃を向けるセレジア。

颯太、震える声で。
颯太「や、やっぱりいた……」

迅雷の早さで颯太に肉迫し、首筋に刃を当てるセレジア。冷たい刃の感触が伝わる。
颯太「セレジア・ユピティリア……嘘だよね? なんで? どうして?」颯太は信じられない様に首を振り、セレジアは彼を凛とした目で睨む。
セレジア「どうして私の名前を知ってるの!?」

彼はテレビを指差すが、テレビはすでに破壊されている。
セレジア「あの壊れた機械が、なに?」

パソコンを指差そうとする颯太。パソコンは床に落ちている。

セレジア、首をひねり険しい表情になる。
セレジア「訳が解らないわ。私は……おかしい、私はアースメリアにいた筈、カロンはどこ?敵の波動詠唱にこんな転移能力はないわ、ここは──……」

もういちど颯太に向き直ると、颯太を睨みつける。
セレジア「あなたは誰!」

ひっと声を上げておののく颯太。
颯太「ははははいっ! みみみみずしの! 水篠颯汰、ですっ!!」

颯太、恐怖に焦りながらもまだ、現実かどうかの判断が付かない。
颯太「信じられない」
セレジア「意見が合うわね。私をアースメリアへ返して」再び剣を向ける。

颯太、一瞬何を言われたか解らない感じになるが、思い当たる。
颯太「アースメリア? あ、ああ、フ、フォーゲルシュバリエの舞台か、そうか」

颯太、剣の先が頬を撫で、まるで電気メスの様な光が頬に切れ目を入れていく。たらりと足れる血と熱い痛み。パニックに陥った颯太。
颯太「セ、セレジアさん! 本当に僕は関係ないんです!! 僕は番組、見てただけで! 今期の新番組で一番面白いです!! あの、その、何を言ってるのか解らないと思うけど、第三話の、あの重機鉄塊との立ち回りは凄くて……あの……!」
セレジア「三話? 一体なんの──……」

はっとする。
セレジア「重機鉄塊ですって? アイゼンカヴァリエの事ね?」再び目つきが鋭くなる。
セレジア「どういう事? あの時あそこには、私とカロンと、あのアイゼンカヴァリエしかいなかった筈よ。波動詠唱にそんな遠視能力があるなんて、聞いた事もない。どうしてあなたが知ってるの!」

再び刃が首筋に食い込む。怯える颯太。
颯太「あなたは! その、僕の見てたアニメのキャラだから! です!」

言葉が理解出来ず、訝しげに颯太を見るセレジア。
セレジア「は? なに?」
颯太「設定を見て下さい、これ、これを」

手探りで脇の棚にあるアニメ雑誌を手に取り、開いてみせる。
颯太「これ、これです! あの、あなたは、この物語の──」

セレジアは雑誌をひったくる様にして奪い、まじまじと不審そうに眺める。
セレジア「なによこれ」

食い入る様に眺めるセレジア。そこには戯画化されたセレジア達(アニメ誌の表紙風)が描かれた見開きイラスト。眼を凝らす様に眉根を寄せるが、ややあって振り向く。
セレジア「あなた、自分で状況を悪くしてるわよ。あなたは何者? どうしてここに、私達が描いてあるの? 答えなさい」

セレジアが胸ぐらを掴んで颯太を持ち上げる。

颯太、頭を抱えて。「あ、ああ、だめだ、殺される」

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