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レクリエイターズ ネイキッド

4 april

4月18日

20/メテオラ「私の名前はメテオラ・エスターライヒ。ラスト・テーブルランドの最果てにある万理の図書館、クンスト・ヴンダーカンマーの司書。そこまで辿り着き、三つの秘宝を手にして世界の鎖を繋ぎ直さんとした愚かな勇者に、ザルカザンの秘法を伝授した」

フラッシュバック。ゲームのパッケージ、特集の雑誌を、颯太は思い出す。
颯太「最終エリアの直前だ、図書館以降はセーブ出来なかった。あの時メテオラはこう言った、『もし成し遂げられるなら──』」
メテオラ「『もう一度、この空に蒼の色を』。その言葉は私も覚えている。私は確信していた、あの勇者であれば成し遂げるだろうと。あの時の勇者は、あなたでもあったのですね。良き旅でしたか、勇者」

颯太、少し照れながら。
颯太「勇者じゃないよ。でも、面白いゲームだったかな」
メテオラ「それは良かった。とはいえ、私自身はあなたの娯楽に寄与しているつもりはまるでなかったし、その自覚もなかったけれど」

颯太、失礼な事を言った様な気がして急に恐縮する。
颯太「ご、ごめん」
メテオラ、表情を変えずに少し目を伏せて頭を下げる。
メテオラ「私は人の機微に疎い所がある。険のある言い方に聞こえてしまったかも知れない、私の方こそ謝罪を」
セレジア「彼女の『設定』……万理の探求者。メテオラのおかげで、なんとなくだけどこの世界の事を知る事が出来たわ。そうでもなければ、今頃私は単なる不審人物で、ここの治安を司ってる連中に捕まっていたでしょうね」
メテオラ「愛しき私の魔導書を、この世界に持ち越せたのは僥倖(ぎょうこう)だった」

分厚い魔導書を取り出す。
メテオラ「この世界の把握は容易(たやす)かった。大地のありよう、歴史、生物分布、物理法則、政治構造や思想。我が『造物主』に感謝すべきなのかも。とはいえ探索の足掛かりを構築するには、徒手空拳の身に変わりはない。知識を総動員すればやりようはあるけれど、リスク、不確定要素は高すぎる」

メテオラはセレジアに頷き。
メテオラ「そこで彼女から貴方の事を聞いた。貴方を最初の拠点と位置付け、そこから探索を開始しよう、と」

慌てる颯太。「えっ? 僕?」
セレジア「あなた、私の事を知ってたでしょ? じゃあ知り合いってことで、構わないじゃない」
颯太「ち、ちょっと待って、僕は──」
メテオラ「私の事も知っていた。情報は双方向であるべき」

詰め寄られる颯太。
メテオラ「……これはまあ、冗談としても」
颯太「今のが冗談?」
メテオラ「あなたに迷惑をかけるつもりはない。もし私達があなたに助力出来る事があれば、勿論協力させてもらう。宿題とか、お使いとか」
颯太「いや、そんなのは別に──」
メテオラ「協力はバーターでなければいけない。どうか」

謹んで頭を下げるメテオラ。

颯太、困って溜め息をつく。

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