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レクリエイターズ ネイキッド

5 may

5月9日

68/中乃鐘の自宅、夜、小雨。鹿屋は隣の部屋で布団を被ってふてくされている。
まりね「で、これからどうするんですか」
松原「どうすんの」
中乃鐘「どうするって言われましても」
颯太「どうしたらいいでしょう」
セレジア「リーダーは、あなた」
メテオラ「私はリーダーになった覚えはないけれど。でも今、今後の話をしておくのは正しい判断」

玩具や書籍が積まれ、雑然とした中乃鐘の自宅で、車座になる一行。

畏(かしこ)まって、メテオラは菓子を一つ口にしてから、喋り始める。
メテオラ「まず最初に。以前にもお話申し上げた通り、世界の衝突が繰り替えす事によりリセットが起きる。仮説だが私は確信を持っている」
メテオラ「この世界を正常に保つ為には、矛盾をこれ以上大きくさせない事。そして衝突した世界を、もう一度切り離す事が肝要」
メテオラ「鍵は一つ」
メテオラ「私達全てを繋げているのは、あの軍服の彼女」
メテオラ「彼女もまた『被造物』。この世界の者ではない。であるなら」
メテオラ「彼女を創った者が、この世の何処かにいる」

息を呑む一行。

腕組みをして呻く松原。
松原「うまく行くかどうかは解らないが、確かに書き換えの鍵を持ってるのは、そいつだけだ」
メテオラ「今の所他に打つべき手が無い、と言った方が正確。新しい来訪者──ミロクジ、という彼が言う通り。私達だけでは改変は不可能。だが、創作者を探し出して公の場所で改変を試みるなら、成功値は跳ね上がると私は考える」
メテオラ「軍服の彼女は強い。彼女が自分の意志で、世界の衝突を呼べるだけの力を持っている所から鑑みても──力づく、は下策」
メテオラ「創作物に関しては貴方達の方が造詣が深い。加えて連係もある。貴方達の力が必要だと言う事は疑いようもない事──……」

と、何かを言いかけて、口をつぐむメテオラ。腕に付けたブレスレットの宝珠が赤く明滅している。
颯太「どう……したんですか、メテオラさん」


69/メテオラ、立ち上がる。


メテオラ「接触結界が反応している。誰か来る」
松原「あの女か」
メテオラ「違う、これは──」
セレジア「メテオラ!」

セレジアが叫び、ソードリベリオンを引き出す。

その瞬間、電気が落ちる。ドアが轟音とともにはじけ飛ぶ。

戦闘服に身を固めた集団が、窓から、ドアから飛び込んで来る。

メテオラが叫ぶ。「セレジア! 殺してはいけない!」

ソードリベリオンを振るセレジア。
セレジア「解ってる!」

バトル。隊員との乱打。

膝で押さえつけられる松原。
松原「痛ええ! いてえってえ!」
隊員A「三班! マルタイフタ、確保!」

隣の部屋でも寝ていた鹿屋を組み敷く襲撃者。手をすり抜けた鹿屋、腕に付けたインターコムに向けて叫ぶ。
鹿屋「来い! ギガスマキナああああああッ!!」

ギガスマキナが蠢動し、雑木林が轟音ともに激しく揺れると、梢を激しく揺さぶりながら飛び立つ。

外から轟音が聴こえたかと思うと、吹っ飛ぶ屋根。

ギガスマキナの蹴りが屋根を粉砕したのだ。

悲鳴を上げる突入隊員達。
突入隊員「サクラ6班からシラカバHQ、確保ならず! 繰り返す確保ならず、応援を要す!!」

颯太、頭を抱える。

メテオラ、詠唱を唱えて結界を造り出し叫ぶ。
メテオラ「ソウタ殿、マツバラ殿! この中へ! ナカノガネ、まりねも早く!!」

ギガスマキナが更に暴れようとした時、機関砲の銃撃とロケット弾の爆発。

僅かにたじろぐギガスマキナ。
中乃鐘「うそだろ、おい」

展開されていた攻撃ヘリAH64がギガスマキナを睨む。
無線「ヒノキ06、目標命中、目標静止ならず、繰り返す静止ならず」
無線「了解ヒノキ06、次の命令まで全周警戒、待機せよ、送れ」

セレジアが振り向き、隊員に再び押さえ込まれようとしている鹿屋を抱きかかえ、隊員を刀の峰打ちで弾き飛ばす。
メテオラ「静まりなさい!!!!!」

彼女の張った結界の中、どこから出るのか、辺りに響くような大声でメテオラが叫ぶ。
メテオラ「私達は抵抗しない! 貴方達も武器を下げるがいい! カノヤ、ギガスマキナのオートドライブを止めて!」
鹿屋「でも!」
メテオラ「停止を!!」

しぶしぶとリンクを切る鹿屋。

膝を屈した姿で停止するギガスマキナ。

突入隊員達の二陣が崩潰した家屋に突入して来る。

ライトの光。無線のノイズ。雨が降り込む室内。

結界の中に仁王立ちするメテオラ、鹿屋を助け起こすセレジア。

メテオラの展開した魔法防御を中心に、円陣状に主人公らを取り囲み、銃口を向けている何十人もの隊員達。まるで映画『ブルース・ブラザーズ』のラストの様。

隊員をかき分けて歩み出る攻撃隊長。
真垣(まがき)一等陸佐「銃降ろせッ!」

マスクを上げて。
真垣「無礼をお詫びします。陸上自衛隊中央即応集団特殊作戦群、特戦第一中隊の真垣一等陸佐です」
メテオラ「この歓待の理由をお聞かせ願いたい」
真垣「現在我々は、特別事態への対処として、内閣府危機管理室からの要請に基づき行動しております。ご同行願えれば、そちらで詳しいお話を」
メテオラ「私達全員一緒が条件です。各人個別の尋問は許しません」
真垣「私に決定権は有りませんが、その旨は上へ具申します。菱川(ひしかわ)三曹!」
菱川「はいッ!」
真垣「指揮所へお連れしろ。槙野(まきの)審議官に連絡を」
菱川「審議官は霞ヶ関へ直接お連れしたいと」


70/自衛隊のヘリで移動する一行。あまりの急展開に、現実世界側のキャラ達は全員現実逃避が入りかけている。


松原「なあ、中乃鐘」
中乃鐘「はあ」
松原「俺、ヘリ初めて乗るんだよね」
中乃鐘「僕、伊豆七島に取材行ったとき、一度乗りましたけど」
颯太「終電までには家、帰れるのかな」
まりね「私も残して来たイラストが……締切明日……」

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