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レクリエイターズ ネイキッド

5 may

5月17日

93/ふんふん、と鼻歌を歌いながら河川敷へと向かう真鍳。

ふと、足を止める。目の前に広がる比較的大きな河川敷に夕焼けが落ちようとしている。

その夕日の前に立つ白馬。シルエット。片手には大槍。
真鍳「ほうほう。なんだか仰々しいねえ、白馬の王子様?」
アリステリア「血の匂いがするぞ」

真鍳は袖口をすんすんと嗅ぐような動作を見せて、いたずらっぽく、くくくく、と笑う。
真鍳「血の匂い? 私の身体から? まさかまさか、オンナノコの日かな?」
アリステリア「戯言を」
真鍳「戯言じゃないよー。だって私、武器もなければ鎧もない、カヨワイ女子高生でーす。そんなコに、何かが出来ると思うかな?」
アリステリア「貴様にはおかしな殺気がある。その嘘は毒だ」
真鍳、相手が乗った事ににたり、と笑い。
真鍳「嘘かなあ? どうかなあ?」

答えようとしたアリステリアを遮る様にまみかが鉄道橋の高架から舞い降りる。
まみか「アリスちゃん、待って!」

同じく高架の影に佇んでいた中年男はその様子を見ると溜め息をつき、額に手を当てる。

顔は暗くて見えないが、口元のタバコだけが紅く灯っている。
中年男「やれやれ。そいつは一筋縄ではいかないぞ」

まみか、前に進み出て。
まみか「あの、初めまして。私は煌樹まみか。その……あなたがどんな力を持ってても構わない、……それを、私達の為に……使ってくれませんか」

真鍳、誘導が失敗した事を悟り、やる気をなくす。
真鍳「あー……なんっか、めんどくさそうなのが……。うん、まあ、はい」

凄く詰まらなさそうに。
真鍳「んで、まほうちゃんさあ? 私もそんなに暇じゃないのだね。だからまー、なんのごようなんでしょうかしらん。激めんどいから三行くらいでお願いするよ?」

まみか、前に進み出て。
まみか「聞いて、私たちもあなたと同じ境遇なの。で、私たち、協力して、なんとか世界に戻ろうと……ううん、戻る以上の事をしようって、それで集まってる」
まみか「この世界は私たちの世界と同じ様に見えるけど、違うの。私たちを作った神様の世界。なんとか神様を探し出して、協力して貰おうって……まだあなたには、信じられないかも知れないけど」

真鍳、少しあっけにとられた顔をしていたが、やがておもしろい事を思いついたかの様にぱああっと笑って。
真鍳「全然?」

あっけらかんと。
真鍳「しんじるしんじる、信じるよおー。そっかー、神様。ふふうん」

にこりと爛漫の笑み。
真鍳「神様かあ。へえへえ、ここはいい世界だねえ魔法ちゃん! そうか、こりゃあ、遊べるなああー」

一部始終を見ていたアリステリア、真鍳を睨んで。
アリステリア「好かぬ」

槍を真鍳に向けるアリステリア。
アリステリア「なにをどうして遊ぶつもりだ? その禍々しい血の匂いに、人を小馬鹿にしたその口ぶり」

眉間の皺が深くなる。心底嫌悪した表情だ。
アリステリア「貴様は人を人とも思わぬ、そういう類の人間だ。いかな神代を揺さぶるとて、この様な奸物を同志に迎えるなど──義に立つ者の沽券に賭けて言語道断」
真鍳「なになに? 愉しい事なら、加わってあげてもいいけどさー。あー、でも騎士ちゃん?」

真鍳の笑みがどこか邪悪なものに変わる。臨戦態勢だ。
真鍳「人を人とも思わぬとかさ、そゆことアナタがいう資格なんてないんじゃないかな?と──、ワタクシ、思うのだけれども」

アリステリア、眉をぴくりと動かして。
アリステリア「何を?」

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