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レクリエイターズ ネイキッド

6 june

6月3日

123/まみか「アリスちゃん」

はっ、と回想から立ち戻るアリステリア。

東京の蒼空。眼前に広がる都会の光景、スカイツリー。空を大きな雲が流れていく。ビルの屋上に佇むアリステリアの後ろで、業務用エアコンの室外機が轟音を上げている。自動車の喧噪が遠くに聴こえる。
アリステリア「──……まみか」

横に坐るまみか。

二人で、東京の空を仰ぎ見る。風がごうと過ぎていく。
まみか「この前は、ごめんね」

アリステリアは凛々しい笑みをまみかへ向ける。
アリステリア「自らの信義に殉じるのは、騎士の心だ」

まみかを見て。
アリステリア「あの行動は、まみかにとって魂からの問いかけに答えた結果の行動──そうであろう。其処許は素朴なきらいはあるが、芯は強く純粋だ。そういうまみかだからこそ、私は盟友として誇りに思う」

まみか、寂しそうに微笑んで眼下の街を眺める。
まみか「……ここは、綺麗な世界ね」

端正な顔を曇らせるアリステリア。
アリステリア「……まみかの目には、そう映るか。私には、美しいとは言い難い世界だ」

アリステリア「誰も彼もが倦(う)み疲れ、道理の、信義の通る事がまるでない、恐るべき神どもの住処だ。私の世界を超えた煉獄すらも、ここにはある。そして、ここには誰も世界を救おうとする者はいない」
まみか「……ここは、凄く複雑で、難しいんだよ。みんなが神様だから、英雄なんかじゃ、救えない。でも、だから、様々な色が絡み合って、宝石みたいに綺麗なんだ」

少し間を置いて。
まみか「わたしね」
まみか「この世界の神様達がどんなにひどい世界を創ったとしても、それでも、神様達には感謝してるんだ」
まみか「私を創ってくれた事。そして、アリスちゃんを創ってくれた事。あなたの世界はひどい世界かも知れないけれど、でも世界を救おうとしたアリスちゃんを、神様はそこに創ってくれた」
まみか「そして私たちは、ここで出会ったんだもの。それはとても、嬉しい事」

どう返答をしたらいいか解らないアリステリア。しかし、まみかの表情からは決意と覚悟がにじみ出ている。かつて死地に赴いた多くの戦士達が──その死の朝に、一様に浮かべていたその表情に気付く。

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