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レクリエイターズ ネイキッド

6 june

6月30日

150/颯太、病院の屋上にいる。眼下を流れる風景。

「よっ」声に振り向く。鹿屋が手を振っている。
颯太「……鹿屋」
鹿屋「いやあ、黄昏れてるって聞いたからさ。元気出しなよ。ほら食べる?」

薫製卵を差し出す鹿屋。

ぺりぺりと殻を向く颯太。
颯太「どこで買ったの?」
鹿屋「下の売店。他にも色々あるよ、ほら」

持って来たビニール袋から、あらゆる菓子やスナック類を取り出す鹿屋。それらをがさがさと漁り、ジュースを一缶颯太に渡す。
颯太「そんなに、食べられるの」
鹿屋「余裕余裕。いやあ、ご飯がおいしくてさ。太らないから余計食っちゃう」

自分もジュースのプルを引き、口をつける鹿屋。
鹿屋「しっかし残念だったなあ。ギリギリで間に合わなかったけど僕、君らの救援に向かってた時、ギガスマキナ乗って来てたんだぜ」

驚く颯太。
颯太「ええ?」
鹿屋「久しぶりに飛ばしたんだよね、セレジアさん乗っけて。でも地面に降ろしちゃうとほら、色々マズいから。そのアリスなんとかだっけ? 僕のギガスマキナなら、そんなの一撃でぶっ飛ばせたのに」
颯太「彼女も、強いよ」

少しむきになる鹿屋。
鹿屋「なんだよ。僕のギガスマキナは五十五メートルあるんだぜ? 大きさ的にはヒトなんて、人形みたいなもんじゃんか。どんなに強かろうが、流石にキック一発で沈むでしょ」
颯太「キックって……」
鹿屋「でも、びっくりしたよ。メテオラさんはヒドいやられ様だし、さすがに弥勒寺の兄ちゃんがいれば大丈夫だろうと思ってたんけど、まさか兄ちゃんまで、あんな事になるとは思わなかったな」

少し気まずそうにする颯太。

鹿屋、それに気付いて口が過ぎた事に気付く。
鹿屋「あー……ごめん、ま、気にすんなよ」

鹿屋は颯太の肩をぽんと叩く。
鹿屋「弥勒寺の兄ちゃんから聞いたけど。真鍳とかいう奴に脅されてたんだろ? 僕もそいつの出て来る……なんだっけ、ラノベっての? 読んだけどさ、あんな気持ちの悪い女相手じゃ無理ないって。ましてや君はさ、僕らみたいな世界の人間じゃないんだから」
颯太「……」

薫製卵を口に押し込む鹿屋。
鹿屋「……それにさ」

そっけなく、遠くを見ながら一人言の様に呟く鹿屋。
鹿屋「真鍳に握られてたって弱味。生きてれば、隠し事の一つや二つ、あって当たり前だろ。僕らみたいに『設定』がある人間じゃないんだから、君は」

俯く颯太。
颯太「でも、僕は、僕はもっと……早く言うべきだった。そうしてれば、メテオラさんも」

声が小さくなる颯太。
颯太「ひょっとしたら、まみかちゃんも」

煮え切らない颯太に苛立ちの表情を隠さない鹿屋、口の中にアンパンを押し込むと、颯太を睨む。
鹿屋「颯太!」

突然の鹿屋の剣幕に驚き、びくっと身体を震わせる颯太。
颯太「な、なんだよ……


鹿屋、「来い!!


手を掴む。

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