週刊少年サンデー、サンデーGX、ゲッサンが協力する小学館の無料漫画サイト!

レクリエイターズ ネイキッド

7 july

7月16日

168/場所は変わり、街中。時間軸的には日産スタジアムと同時間内。夜のほうが雰囲気あっていいか?

ぽてぽてと歩いている少女。手を繫いで歩いていく婆さん。信号を渡り終える。
婆さん「ごめんなさいねえ、わざわざ」

いえいえ、と手を振る女の子。「いいんですか? お荷物、お持ちしますよ」
婆さん「いいわよー、そこまでして頂かなくても。お嬢さんも行く所があるんでしょう」

少女はそこで困った様な顔をして、もじもじしながら。「……行くところ、というか、ここは、どこなんでしょう?」


169/スタジアム内の仮設スタジオ。雑多に積み上がる本、脚本、壁には進行表。

八頭司が戻って来る。中乃鐘はまたアニメスタッフ用の部屋に戻っている。

何も言わずにパソコンを叩いている松原の隣にパイプ椅子を寄せ、黙って先程の丸めた紙を延ばして渡す。
松原「何これ」
八頭司「それで『承認力』、上げられると思う」

松原、さっと紙に目を走らす。
松原「でもさっきあんた、これ駄目だって言ってたじゃん」
八頭司「駄目だとは言ってねえよ。あのー……それだけじゃ弱えな、って思っただけ」

目は合わせない。

松原も黙る。また作業に向かおうとする。

八頭司がぼそりと言う。
八頭司「……あんたの出したネタ。それくらいしか、ないと思うわ。俺も」

意外そうな顔をして、八頭司を見る松原。
松原「……あんたでも、人を褒める事あるんだな」
八頭司「別に褒めてねえし」

絵を書き続けながら端で聴いていた駿河、顔も上げずに言う。
駿河「絵に描いた様なツンデレやんか」
八頭司「ちげえよ!!



170/そこに颯太がドアを開けて入ってくる。

その横ではスケッチブックにざかざかと描き続けている駿河。
颯太「あの」

松原を前に少し言いよどむ颯太。しかし意を決した様に。
颯太「松原さん……ちょっと、お話が」

頷いて、立ち上がる松原。
松原「ちょっと煙草、行ってくる」

駿河が後に続く。
駿河「あ、ウチもご一緒してええ?」


171/喫煙ルーム。透明なパーティションで区切られている。自販機が横にあり、煙草に火を着ける。日産スタジアムは展開型のスタジアムなので、空には星空が瞬いている。
松原「無理だ」

それでも頭を下げたままの颯太。
颯太「お願いします。僕にも、加わらせて下さい」
松原「遊びじゃねえって」
颯太「解ってます。だからこそ、なんです」
松原「どうしたんだよ、急に」

不審そうに颯太を見る松原。
松原「なんで、そこまで食い下がるんだよ。なんか……理由でもあんのか?」

暫く口ごもっていた颯太。やがて意を決した様に。
颯太「メテオラさんが言ってた事──アルタイルの作者が死んでいた、って事」
颯太「……本当にすみません……僕、本当は知ってたんです」

初めて聞く話に、眉を顰める松原。
松原「どういう事だ?」

言葉を飲み込もうとする颯太。メテオラの言葉が過る。

颯太の回想(メテオラ「誰かに傷を負わせたその責を自覚するのなら……貴方はその事を忘れてはならない。口触りの良い言葉で、忘却してはならない」)

ぐ、と拳を握って。
颯太「僕は……最初から──アルタイルだ、って気付いてたんです。何故なら──……」
颯太「アルタイルの創作者……『シマザキセツナ』は、僕の──本当に大事な、友達で」「彼女を殺したのは……僕だからです」

毎日0時更新です