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レクリエイターズ ネイキッド

8 august

8月7日

8月7日

   

208/もう一度菊地原に戻る。
菊地原「『鳥籠』誘導の為に作成した、これが最後の脚本です」

印刷された脚本を手にする菊地原。
菊地原「ここにいる『被造物』の皆さんには、このシナリオのラストにある場所へとアルタイルを誘致し、『鳥籠』に封じ込めて頂きます。そのタイミングと同時にここへ前線指揮所を設置、最後のイベントである『ライヴ・オン・エリミネーション・チャンバー・フェス』を開催」
菊地原「参加出来るキャストには総て参加して頂き、『鳥籠』内の実況──視聴者には『作品』として認識される一連の戦闘ですが──その推移をイヴァリュエーション・トレーサーで観測。状況に応じて戦力を投入します」

メテオラが静かに言う。
メテオラ「今日、この日まで積み上げて来た設定とシナリオが、最終的に『鳥籠』内の戦いの趨勢を決める。そういう意味では、もう結果は出ているのかも知れない」

メテオラは顔を上げて。
メテオラ「でも、私は確信している。あなた方の奮闘は、必ず世界を救うだろうと」

静まり返る室内。どの業種の人間も全員、メテオラを見ている。
メテオラ「ここへ来る前、私は別の世界で一度、この言葉を口にした」
メテオラ「もう一度私はこの言葉を口にする。ザルカザンの勇者ではなく、この世界の貴方達へ」

スタッフ達の顔を見回し一息をつく。そしてメテオラはゲームのラスト、主人公に語った同じ声色、口調で言葉を紡ぐ。
メテオラ「──もし、成し遂げられるなら。もう一度この空に、蒼の色を」

かつてゲームをやった時の記憶が颯太の胸に蘇る。各メンツの表情は硬い。しかしその言葉の重みを、場に居る全員が噛み締めている。
メテオラ「『鳥籠』に入るのは私達かも知れないが、私は貴方達こそが英雄であった事を知っている。あとは静かに、私達に承認を賜る、まだ見ぬ者達の裁可を待ちましょう」

静寂を破る様に、菊地原が号令をかける。
菊地原「Dディは×月×日。入れ替えあり、動員数十四万人を目標とし、同時配信もライブで行います。『鳥籠』が発動と同時にライブ中継を開始します」
菊地原「開催期間は四十八時間。最終日が人類最後の日となるかどうか、総ては参加した観客が決めるでしょう」
菊地原「お客様が、神様です」

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