ロゴ

LINEで送る
ツイート
Facebookシェアボタン

レクリエイターズ ネイキッド

8 august

8月13日

8月13日

   

218/日産スタジアム。アニメのOPテーマを歌う歌手と共に、アニメが流れてはじめている。サイリウムを振って載り上がる観客達。イベントは熱気を孕みはじめている。その裏側で総てを統括している、中央指揮所CIC。
士官A「峯岡山レーダー、飛翔体を確認」
士官B「米偵察局よりEIS/8X(イー・アイ・エス・エイト・エックス)の衛星画像、開きます」

豆粒の様な人物が映っている、カメラはズームを素早く繰り返す。
アルタイルと天馬に乗った騎士の姿を上空から捉える。
士官B「アルタイル並びにアリステリア確認。他に正体不明の被造物1、駆動体1。東京港内、緯度35度36分 経度139度47分を飛翔中。衛星画像、雲海のため詳細確認できず」

眉をしかめる菊地原。

ヘッドカムを持って、セレジア達に叫ぶ菊地原。
菊地原「上空より来ます! 状況は総てオープン、開始して下さい!」

振り向いて調整ルームのディレクターに指示を出す。
菊地原「ケージ展開! 今流してる前日譚のラストから、スクリーンをライブに切り替え!」

コンソールを滑るディレクターの手。切り替わるステージの証明。流れる映像が切り替わり、スモークと共に音楽が始まる。

メテオラの周囲に再び魔力の淡い灯が灯り、その表情は逆光になる。
メテオラ「彼女は結界へと囚われた。錠前を降ろす」
メテオラ「詠唱、開始」


218.1/地方の中学校。
下校時刻。学校の駐輪場の中学生男子、時計を見て。
中学生男子A「やべ、もうこんな時間かよ。『チャンバー・フェス』始まってるよ」
中学生男子B「え? マジで? ちょっと繋げよ!」

駐輪場で、肩を寄せ合いながらAのスマホに食い入る二人。
中学生男子A「前回アリステリア、悪役に回ったじゃん、超ヤバイ。でも、これでショボくやられたりしたら、ヘコむな」
中学生男子B「敵が魔法使いに、ロボ二種類じゃん。 あと女子向け漫画のなんかだっけ、俺よく知らないんだけど。ちょっと強すぎだよな」
中学生男子A「助っ人とか、あとどんだけ来るんだろ」
中学生男子B「助っ人って、くんのか? 今のメンバーでなんか共通の敵が出てきて、みんなで力あわせて戦うとか、そういう展開じゃねーの?」
中学生男子A「かも。特別編だっつーから、どうなるのかな......」

そういってから接続を試してた中学生男子A、悲鳴を上げる。
中学生男子A「あー! 通信制限かかってる!」


219/上空を仰ぐフォーゲルシュバリエ。鹿屋、そして弥勒寺も仰ぐ。
セレジア「来た」

上空で止まるアルタイル、仁王立ちで腕組みガイナ立ち。余裕の表情で見下ろして笑っている。
アルタイル「久方ぶりだ、諸君。袂を分かってから随分と立つが、歓待の用意は充分かな?」

アルタイルを睨む弥勒寺。
アルタイル「余の来臨、さぞや仰望させていただろう。まったく、誠に痛み入る」

胸に手を当て、わざと鷹揚に礼をするアルタイル。目を細めてギガスマキナとフォーゲルシュバリエを見遣る。

セレジア、緊張しながらも強気を装う。
セレジア「あなたこそ。全然姿を現さないんで、どっかに逃げたのかと思ってたわ」
アルタイル「善哉(よきかな)。では始めよう」
アルタイル「余だけではない、お前達だけでもない。我らを作り賜うた忌むべき神々も、我らを知り我らを楽しむ総てがこの混沌の参加者だ。そして」
アルタイル「全ては完成する」

アルタイルの目が喜悦に歪む。

不敵に笑うといきなりサーベルを十重二十重(とえはたえ)に展開し、自分の回りに配置する。それはさながら土星の環の様だ。


220/回転刃の様に回り広がるサーベル群がビルを轢断しなぎ倒す。それを左右に分かれて避けるフォーゲルシュバリエとギガスマキナ。
鹿屋「セレジア! 呼吸を合わせて!」
セレジア「ええ!」

ギガスマキナの粒子加速砲が唸りを上げてアルタイルを撃つ。難なくそれを弾くアルタイルの周囲の「環」。

同じ同期でフォーゲルシュバリエが魔法展開する。散弾の魔法弾を打ち込むが、それも弾くアルタイル。
セレジア「くっ!」

空中に屹立するアルタイルの上空を、掠める様に飛んで行くF15Jの編隊。空対空ミサイルをアルタイルに向けて打ち込む。アルタイルの剣に両断され爆砕するAIM7スパロー。
その様子をちらりと眺め、呟くアルタイル。
アルタイル「──君たちはしばらくの間、この世界を軋ませない為に過大な努力を向けて来たと思っていたが」
アルタイル「あんなものまで私の阻止に加わるとは。随分とあっさり、その方針を放棄したものだね?」
セレジア「これ以上軋ませない為に、ここでケリを付ける事にしたのよ」
アルタイル「そうはいかないよ、セレジア。世界改変の悲願を妨害するものは総て破砕する。そして我らは再び、勇み前進を開始する。これは覆らない真理だ」
セレジア「まだ白々しい事を──......ッ!?」


221/横殴りに飛んで来る物体、それはアリステリアだ。

そのまま流星の様に疾走するアリステリアは、ギガスマキナの横腹をその槍先で捕らえる。
鹿屋「リフレクターフィールド!!」

間一髪でリフレクターフィールドを展開し、致命傷を免れるギガスマキナ、しかしその力に耐え切れずに横殴りに吹っ飛ぶ。
セレジア「鹿屋!!」

雨の様に振り注ぐサーベルの群。空中に飛んでそれを除け、まっすぐにアルタイルに向かうセレジアのフォーゲルシュバリエ。
セレジア「波動詠唱、『万能の弾丸(トフェキア・オミニポテンス)』!!」

フォーゲルシュバリエの拳に光が集中し、それを振るう様に前へと突き出す。
アルタイル「空間を摩耗させ、差分を熱量に変えて打ち出す波動詠唱」
アルタイル「知っているよ。君の物語で、よおく存じ上げている」

なんなくセレジアの攻撃を、展開させた光の羽根で防ぐアルタイル。

その様子を見ているギガスマキナ、土煙の中から起きようとする。
鹿屋「セレジア! くっそッ」

起き上がろうとしたギガスマキナの胸の上に、馬と共に降り立つアリステリア。
アリステリア「貴様の相手は、この私だ」
弥勒寺「待ちなよ」


222/その声に振り向くアリステリア。アリステリアを目指して一直線に衝撃波が薙がれ、アリステリアはひらりと避ける。衝撃に揺れるギガスマキナ。
鹿屋「弥勒寺の兄ちゃん、もっと繊細に!! ギガスマキナがぶっ壊れる!!」
弥勒寺「あー、わりいわりい。まだ調節が効かなくてよ」

とんとんと木刀で肩を叩きながらぶらりと現れる弥勒寺。
弥勒寺「デカイ奴とじゃ、釣り合いが悪いだろ姉ちゃん。こないだ一発張られた礼もあるしなァ!」

アリステリア、ふんと笑う。
アリステリア「根に持つ男は、娘に好かれぬぞ」

弥勒寺、少し意外そうな顔をした後に笑う。
弥勒寺「アッハハハ! あんた、冗談なんて言える様になったんだな!」
アリステリア「お陰さまでな」

ぶんと聖槍を奮って、気合いを入れるアリステリア。
アリステリア「冗談ついでにもう一つ言えば──私は、其処許の逢瀬の相手ではない」

アリステリアは顎をしゃくって、瓦礫の方を示す。
アリステリア「其処許と踊るのは、彼だ」

ビルの廃墟から立ち上がる男。逆行で影だけが浮かび上がる。

振り向く弥勒寺。
翔「見付けたぜ」

それを見届けると、ギガスマキナへ向けて走り出すアリステリア。

ギガスマキナもその動きに合わせて、バーニアを噴かす。

弥勒寺、驚きの表情から、歓喜の顔に変わる。
弥勒寺「......マジかよ」

瓦礫に立つ男、翔は打って変わって戦闘意欲剥き出しの表情で弥勒寺を睨む。
翔「やっと追いついたな、優夜。さあ、おっぱじめようぜ!」

そういうと翔の背中から焔の様に立ち上がる騎士。

翔は絶叫してその騎士に攻撃の号令を出す。
翔「バイヤーール!!」

毎日0時更新です