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レクリエイターズ ネイキッド

8 august

8月14日

8月14日

   

223/フェス会場。その様子が大画面で流れている。おおお、と歓声を上げる観客達。観客達はそれを新作の動画だと思っている。

会場内の様子をモニターしているCIC、それを見守る菊地原。

菊地原が何かを言おうとしてメテオラを振り返る。

メテオラは一心に集中し、呪文を唱え続ける。
メテオラ「......悠久の刻に朽ちぬ無類の鍵よ、ステュクスの暗き河も汝は超える。時は凍る、千変万化は領地の中に於いて無為となり、そして無窮となる──」

目の前に円が幾つも重なる紋章が生まれ、更にその横のモニターはカウントが十万のケタから開始、数字が下がり始める。その紋章がぐるぐると回転し、それがまるで世界一複雑なタンブル錠の様に、凄いスピードでがちがちがちがちと閉じていく。


224/弥勒寺の様子を横目で見ながら疾走するフォーゲルシュバリエ。

建物の影に隠れて見えなくなったギガスマキナを心配して、セレジアが叫ぶ。
セレジア「鹿屋! 生きてる?」

鹿屋のギガスマキナは街路沿いに、アリステリアと平行に飛んでいる。
鹿屋「こいつ! 振り切れない!!」

アリステリアはにこりともせずに言う。
アリステリア「当然だ」

アリステリアの聖槍が真っすぐにギガスマキナに突っ込み、ギガスマキナがすんでで貫かれるのを防ぐ。
鹿屋「くそっ!!」

家屋を潰しながら後ろ向きに滑るギガスマキナ。

ふわりとその前に降りるアリステリア。
アリステリア「どうも本気が感じられぬぞ」

鹿屋、アクセルを吹かして機体を持ち上げる。鹿屋、面白そうな笑みを浮かべて。
鹿屋「───......小さいからって手を抜いてたよ。じゃあ、本気で行くよ!」


225/無数のサーベルをサテライトの様にしているアルタイル。上空は強い風が吹き、彼女のトレードマークであるコートとその長い髪が、まるで蛇が断末魔の踊りを踊るかの様に逆巻いている。眼下の街が連続して爆発を起こす。それを感情の籠らない目で見遣るアルタイル。その上空を、再びF15Jの編隊が轟音を上げて飛び去っていく。

その直後、アルタイルの回りで爆発が再び起こる。アルタイルは自動的に二発目のスパローを薙ぎ払ったのだ。しかしそれには目もくれないアルタイル。


226/CIC。タンブラーは回り続ける。カウントが下がる。錠が回る度に、凄い勢いでゼロに近づいていく。


227/粒子加速砲をつづら撃ちに撃つギガスマキナ、それらを縫う様にして避けるアリステリアの天馬。一区画を挟んで両者は猛スピードで飛び抜ける。

ギガスマキナは反転し、ビルに背中を付ける様にして急停止しようとする。
鹿屋「追っかけっこはァ! 終わり──」

その瞬間に背にしていたビルに巨大な穴が開き、その中からアリステリアが飛び出して来る。ビルごとその篭手でぶち抜いたのだ。ギガスマキナはその威力で前に吹き飛ばされる。苦痛の声を上げる鹿屋。
アリステリア「どうした少年、立ってみろ」
アリステリア「私の世界のゴレムですら、もう少し根性が据っていたぞ」

鹿屋は歯を食いしばってスロットルを握る。
鹿屋「ああ、見せてやるよ!!」

巨躯がコンクリートの瓦礫を崩しながら立ち上がる。背中のバーニアがいきなり最大出力を出し、周囲の沿道に立つ電柱や停車中の自動車をなぎ倒しながら上昇する。
鹿屋「僕の世界で! 僕の仲間を! 誰が! 護って来たと思ってんだァッ!!」

その様子を仰ぎ見てアリステリア、笑う。


228/CIC。タンブラーは回り続ける。カウントが尚も下がる。錠が回る度に、凄い勢いでゼロに近づいていく。


229/CIC。タンブラーは回り続ける。ゼロに近づいていく。

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