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8 august

8月31日

8月31日

   

284/走り出そうとしたひかゆの目の前を、数珠繋ぎのサーベルが薙いでいく。

慌てて飛び退くひかゆ。上空から睨むアルタイル。
アルタイル「旋律を余計な雑音で乱すなど、無粋の極み。観客の興が、醒めてしまうよ」

ひかゆ、睨む。
ひかゆ「そうやって......人の思いを笑う様な、わたし、あなたみたいな人は、キライです!」

ざっ、と足を踏み鳴らすと、ヌンチャクを小脇に挟んで臨戦の態勢を取る。
アルタイル「そうかね、余は君らの『造物主』達と、同じ地平に立っているだけだがね。それにしても星河殿、わが愛しき朋友が君を見ていた頃とは、随分と設定がお変わりになられた様だねえ」

鼻で笑ってひかゆを見下ろすアルタイル。
アルタイル「また、涼しげな」

ひかゆ、顔を真っ赤にして少し内股ぎみになる。やはりまだ恥ずかしい様だ。
ひかゆ「よ、よ、余計なお世話です!」

走り出す弥勒寺。
翔「お、おい!」

慌てる翔。

弥勒寺が組み合うひかゆと並び、アルタイルへと切り掛かる。

二人分の撃ち込みを一本のサーベルで交わしていくアルタイル。

ブリッツが拳銃を抜き、剣戟を繰り返す二人に対して重力弾を撃ち込む。

しかし付かず離れず、サテライトの様に回り続けるサーベル群の一枚が、その拳銃弾を扇風機の羽根の様に回転し薙ぎ払う。翔も三節棍を奮って空中から飛び込むが、頭上で円状になったサーベルが三節棍を払う。
ブリッツ「翔!」

ブリッツが叫ぶ。硝煙を立てる薬莢を、ラッチから跳ね落して新しい銃弾をセットする。
ブリッツ「私の重力弾は質量、軌道を変えられる! バイヤールに私の弾をはじかせて、予測不可能な範囲から奴に撃ち当てろ!」
翔「解った、おっさん!」

銃弾を発射するブリッツ、その弾をバイヤールが回転しながら弾き返す。その弾を受けてサッカーのパスの様にもう一度弾くひかゆと弥勒寺。弾いた瞬間、アルタイルから飛び退く。アルタイルの身体が重力弾の重みと共に地面へと沈む。

弥勒寺、勝利を一瞬確信するが、次の展開に驚愕する。
アルタイルの握る十字に組んだサーベルの中心に、重力弾がめり込んでいる。何発かの弾がぱらぱらと地面へ落ちていく。にやりと笑うアルタイル。

散開しアルタイルから距離を取る弥勒寺、ひかゆ。

ひかゆのヌンチャクに再び光が宿り、ひかゆの活殺奥義発動の準備が始まる。
ひかゆ「鋭を挫き! 紛(ふん)を解き!」

ずん、と足を踏み鳴らすひかゆ。
ひかゆ「光を和らげ!」

ヌンチャクを左右に激しく振りながら、その型を決めるひかゆ。

強い口調で叫ぶ。ヌンチャクに光が迸る。
ひかゆ「この身! !その塵に! 同ずッ!!」

足もとから閃光が迸り、気合いが地を走る。
ひかゆ「必殺奥義! 轟雷活殺、コズミック! 地獄拳ッ!!」

光の弾となってアルタイルへと飛びかかるひかゆ。

にやり、と笑ってそのヌンチャクをサーベルで受け止める。地割れが起こり、地面がめくれ上がる。アルタイルのサーベルが耕耘機(こううんき)の様に地面を抉る。驚いた事に、アルタイルのサーベルはひかゆのヌンチャクを真っ向正面から受け止めて対等に渡り合っている。光を迸らせながらぎりぎりと鍔迫り合いをするひかゆとアルタイル。
ひかゆ「くう......っ!!」
アルタイル「君の能力は些かバランスに欠いているな。『承認力』は得た様だが──そういう人物像は、作劇の運びに余り宜しくないぞ」

こう着状態の二人に、翔と弥勒寺が目配せする。
翔「優夜ァ!」
弥勒寺「おう!」

ブリッツが銃を抜き、弾幕を張る。弾幕の中、それぞれの飛び道具を手に飛び込む二人。


その四対一の戦いをサテライトのサーベル群と自前の二振りのサーベルで、悪鬼の様に捌いていくアルタイル。

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