週刊少年サンデー、サンデーGX、ゲッサンが協力する小学館の無料漫画サイト!

レクリエイターズ ネイキッド

4 april

4月13日

9/妙なハウリングの音と共に、再び世界がブレる。しかしそこに『精霊機想曲フォーゲルシュバリエ』の背景はもう存在しない。色々な画像がバグの様に、モザイクの様に組み合い、再び颯太の部屋へとチューニングが合う。

セレジア、何かを言いかけて、窓の方へと顔を向ける。颯太もつられてそちらの方向を見る。


10/セレジアが窓を開けると空中にたゆたう何者かの影。先ほどの軍服の少女だ。颯太はそれを見て、ひっと悲鳴を上げ、呟く。
颯太「……君は……?」何かを言いかける颯太、その言葉を遮る様に。
軍服の少女「……ここに現界召したか」

少し含み笑いを浮かべる軍服の少女。颯太のもとに現界するという不思議な縁に気付き、その事が彼女の苦笑につながっている。
軍服の少女「混乱も、その程度で済むとは、流石は『精霊機想曲フォーゲルシュバリエ』のセレジア・ユピティリア。善き哉」
セレジア「お前は──さっきの……!」
軍服の少女「余の名前などが、君が求める答えかな?」
セレジア「答えなさい! アヴァロン・ブリゲードの魔導士!?」
軍服の少女「アヴァロン・ブリゲード? ……ああ、思い出した……なるほど」鼻で笑い。
軍服の少女「──君の世界で、君たちが戦っている敵の勢力だね。結構。私はアヴァロン・ブリゲードに組した者ではないし、この世界にアヴァロン・ブリゲードは存在しない。そして最も重要な事だが、ここは君の世界などではない」

セレジアがはっと目を見開き、颯太を見る。ひっ、と怯える颯太。セレジアは再び軍服の少女を見据える。
軍服の少女「知りたいかな? 君の身に何が起きたのか」
セレジア「勿論」
軍服の少女「ならば」手を差し出し。
軍服の少女「君を現界せしめたのは、他ならぬこの余だ。余は召還し、君の顕現を促した。ようこそ、享楽の神々どもの恐るべき世界へ」
軍服の少女「余に手を貸すがいい」

眉根に皺を寄せるセレジア。少しため息を付いて剣を構える。
軍服の少女「ひいては君の為にもなる筈だ。それは追々説明しよう」
セレジア、少し逡巡の素振りを見せるがすぐに剣を構え直し。
セレジア「断る。組して良い相手とは思えない」

薄く笑う軍服の少女。
軍服の少女「どうしてそう思う」
セレジア「そんな笑い方をする人間で、信頼出来る奴を見た事がないからよ!」

剣を振るって跳躍するセレジア。間髪の隙にその剣戟を避ける軍服の少女、再びベランダから空中へと身を躍らせる。


11/ベランダに駆け寄り、追うセレジア。

指で招いて。
軍服の少女「一興だね、セレジア。『私が勝ったらお前を好きにさせて貰う』とでも言えば良いかな? 余はそのような、短絡的な取引は嫌いだ。だが君が、順序を踏まねば得心行かぬと言うのであれば、良いだろう、余は作法を合わそう」

物わかりの悪い生徒に教え諭す様な笑顔で。
軍服の少女「生身でも飛翔は出来たな? 君はそういう『設定』だ」

不快感を顔に浮かべるセレジア。
セレジア「何を言ってるのか解らないけど、癇に障る奴!!」

飛び出して飛び去る二人。それを追う颯太。階段を駆け降りる。


12/母親、何かの仕事をしているが顔を上げて。
母親「なに、こんな夜中にどこ行くの?」
颯太「コンビニ」言い残し、玄関を出て自転車に飛び乗る颯太。

毎日0時更新です