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レクリエイターズ ネイキッド

4 april

4月21日

22/ゲーム会社の住所を検索。

ずらずらと並ぶ検索文字。すぐにタイタン・デジタルソフトの住所が表示される。
セレジア「便利ね、私達の制御器にも似た様な機能はあるけど」
メテオラ「私の魔導書にだって、これくらいの事は出来る。なんとなれば、これ以上の事も」
セレジア「でも、あなたにしか使えないでしょ?」

メテオラは自慢を潰され、ポーカーフェイスの中に、僅かな不服の表情が浮かぶ。
メテオラ「んぐ」
颯太「住所は解りますけど……ここにどうやって、行くつもりですか」

セレジア、メテオラの方を向いて事も無げに。
セレジア「飛んでいく?」
メテオラ「物理法則をかき乱す様な行動は出来るだけ避けたい。行くなら電車か、路線バス。自転車がお借り出来れば、なお有り難い」
颯太「違いますよ! そ、そういう事じゃなくて、普通は関係もない人間に突然会ったりしないし、会うならそれなりの理由がいりますよ」
セレジア「人情が無いわね、神様の世界とやらは」
メテオラ「颯太殿、誰か友人なり知り合いなり、アクセス出来る人間はいませんか」
颯太「制作チームに知り合いなんていないし、知り合いの知り合いでも思い当たらないですよ!」
メテオラ「そうですか……直接お会いするのには手間がいる……自宅を探して……」

一人言の様に呟き、考え込むメテオラ。
颯太「……それ、不審者ですよね」

しかし方法は見つからない。うーんと唸る三人。

一旦暗礁に乗り上げる三人。


23/ややあってセレジアが気付いた様に言う。
セレジア「あのさ、私の『造物主』とやらも、検索出来るのそれ?」
颯太「出来ると思いますけど」

カタカタと検索するとすぐに『精霊機想曲フォーゲルシュバリエ』の特設ページが。

どんどん顔が曇っていくセレジア。
颯太「どうしたんですか」
セレジア「あのね颯太くん。自分の知らない所で見せ物になって、四六時中覗かれてて、楽しい人っているかしら?」
颯太「……ああ……ですよね……」

横からページを眺めながらセレジア、じわじわと怒りが込み上げる。
セレジア「こいつらが私達の『造物主』ってわけね。ふーん。へー。どうしようかしら、折角だから、ご挨拶でもさせて頂いた方がいいのかしら。なんだかそんな気になって来たわ」
颯太「さっき言ったじゃないですか、会うならそれなりの理由が……」
セレジア「私の方には理由はあるわよ。こんな見せ物にされて」

そんな二人のやり取りを尻目にメテオラ、興味深く本棚を舐め回す様に眺める。
メテオラ「ソウタ殿」
颯太「え、は、はい」
メテオラ「ソウタ殿は……私の世界のような『ゲーム』や……セレジアの様な『アニメ』はお好きですか」
セレジア「好きなんでしょ? 絵、描いてるもんね。んーと、こうするのかな?」

パソコンをカチャッといじり、ファイルを表示するセレジア。

颯太、顔を真っ赤にして慌てて隠す。
颯太「や、止めて下さい!」
メテオラ「ソウタ殿も、どこかの世界の『造物主』でおありか。ここにあるものは、そのための蔵書である気がした」

颯太恥ずかしそうに。「う、ううん。でも……」
颯太「いつか、そうなれたらいいな、って」

メテオラ頷いて。
メテオラ「『いつか』ではなく、『いつ』と言うべきです。ソウタ殿」
メテオラ「目標は明確であればあるほど、現実性が増す」

ぱらぱらと本を捲り目を通しながら。
メテオラ「まだ生まれぬあなたの世界は──これら幾万の作品、銀河の様な星々の群に加わるべく、きっとあなたを待っている。それは間違いない。そのためにも研鑽(けんさん)を」

颯太、どう返したら解らずに恥ずかしそうに下を向く。

メテオラ、喋りながら再び本棚にある本をパラパラと捲っていたが、それを閉じると振り向き。
メテオラ「なるほど……そう、個人ならば──」

メテオラはセレジアへ本を指し示す。
メテオラ「セレジア、あなたの場合はアニメスタジオよりも、ここに行った方が早い」
セレジア「なに? その本」

ライトノベルのカバーを見せる。


精霊機想曲フォーゲルシュバリエ 白銀の協奏曲/作・松原崇 絵・まりね


その下に<今夏、アニメ化!!>と書かれた帯。
颯太「あ」
メテオラ「気付きましたか、ソウタ殿」
メテオラ「私に直接結びつきはしないが、もう一つの仮説を検証するにはこちらの方が早い。企業では入りづらいが、個人なら攻めようがある。わたしにいい考えが」

二人でセレジアを見る。
セレジア「な、なによ」

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