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8 august

8月30日

8月30日

   

280/ひかゆ「いゃあああああああああああーーーッ!!」

突然響き渡る怒号。その声に振り向くカロン。
カロン「なっ......!」

セレジアも目を見張る。

メテオラも突然の事に注視し、アルタイルも振り向く。

凄い勢いで走り込んで来るのはひかゆだ。

ひかゆは土煙をあげ爆走してくると、弾みをつけて大ジャンプ。
ひかゆ「せえいやぁああああああああああああッ!!!」

空中で姿勢を制御し、一回転したかと思うと、強烈な回し蹴りをカロン機に浴びせかける。大きさ的には人形の様なひかゆだが、その蹴りはいとも簡単にカロン機を横殴りに跳ね飛ばす。斜めに地面へと弾き飛ばされ、高速道路の高架をメチャクチャに破壊しながら転がっていくカロン機。

目を見張る鹿屋。
鹿屋「つええ」

ブリッツも驚き、呆れたように言う。
ブリッツ「なんて、ことだ」

弥勒寺が呆れた様に言う。
弥勒寺「あいつ、デタラメだ」

カロン機、もんどりうって飛ばされる。アラートの鳴る操縦席内、苦痛に顔を顰めながら制御を取り戻そうとするカロン。
カロン「ぐうッ......、一体......!!」

ひかゆは地面に降り立ち、呼吸を整える。
セレジア「カロン!」

叫んでカロン機に近づこうとするセレジアのフォーゲルシュバリエの眼前に立ちはだかり、制止するひかゆ。瓦礫の中砂塵が濛々と立つ中に仁王立ちしている。
ひかゆ「......わたし」

影になった顔を、ぐいと上げるひかゆ。
ひかゆ「昔から、白黒を決めるの、苦手でした」

一体何を言い出すのかと訝しげにひかゆを見つめる弥勒寺たち。CIC内部のメンバー達、そしてメテオラも同じくひかゆを見る。


281/ひかゆは瓦礫の中、真っすぐにセレジアを見て話を続ける。
ひかゆ「優柔不断だって、そう叱られる事も多かった。でも、そのせいで......誰かを傷つけたり、取り替えしのつかない結果になってしまった時、私はとても後悔したんです。昔、そういうことが、あったんです」


282/CIC内。その様子を見ている大西、八頭司他スタッフ達。

ひかゆはセレジアのフォーゲルシュバリエを見つめ、語り続ける。

セレジアは目を見張って聞いている。逡巡が目に浮かんでいる。
ひかゆ「あなたが彼の事を大事にしてるのは解ります、わたしだって......まさゆき君の事が、大好き。......でも、だからといって、今までセレジアさんを信じて来た人達を、セレジアさんが信じた人達を......全部かなぐり捨ててしまうんですか? それが本当に、セレジアさんが最後に選んだ事なんですか?」

まだ計器が正常に作動しない中、コンソールを必死に弄るカロン。そして鹿屋。
態勢を相手よりも早く取り戻そうと、互いに必死だ。
ひかゆ「これは、セレジアさんだけにしか決められない事。だから、よく考えて選んで下さい。──ここにいる私達は、みんな最初から何かの役割を負わされていた人達ばかり。でも、そこからもう一度、もう一度選んで、ここにいるんじゃないんですか!?」

真剣なひかゆの表情に気圧されるセレジア。


283/地響きを立ててバーニアが起動する鹿屋のギガスマキナ。
鹿屋「右腕くらい!」

その起動に歯をきしらせて睨みつけるカロン。
カロン「まだ動くか、次は外さん!」

カロンのフォーゲルシュバリエもまた再び立ち上がると、手に持つ電磁刃剣が唸りを上げる。

その動きに振り向くセレジア。
セレジア「カロン!!」

最大出力にギアを上げ、ギガスマキナとカロン機の衝突場所に飛んでいこうとするセレジア機。

ひかゆもその動きに気付き、上空を飛んでいくセレジア機を仰いで振り返る。
ひかゆ「セレジアさん!!」


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